Theory
ジャズ理論
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= Chord と Melody =

よくある説明のひとつに、"MelodyはChordの構成音から作られる"というのがあります。
これは比較的ゆっくりしたMelodyの単純な音楽には、ある程度適用できますが、
次のような矛盾を生じてしまいます。

■1. 和声という概念が成立するのは15~16世紀頃であるが、
旋律はそれよりはるか以前から かなり複雑なものが既に存在していた
【6】
【6】 和声は複数の旋律部(多旋律音楽=Polyphony)の発達の中から生まれた。
   
■2. ChordからMelodyができるならばMelodyは全くChordに従属することになり、
独立した音楽の一要素になり得なくなる。

確かにMelodyは Chordに代表されるHarmony【7】
【7】 コード(和音)は記号(Symbol)であり、調が決まって初めてハーモニーの機能が決まりTonality が決定する。従って全く同じコード・ネームでも存在する調が変わればハーモニーもTonality も原則的には変化してしまう。
に影響を受けますが、
それはKeyとHarmonyにより決定されるTonality【8】
【8】 調性(Tonality)

<1> 広い意味では有調か無調かなど調そのものの存在の有無の性質。

<2>コードやハーモニーを機能和声で分類したときのハーモニーの性質。Tonic , Dominant , Subdominant , Subdominant Minor の4種がある。

通常の西洋音楽はこの調性のつながりで音楽が出来ているので、調性音楽、機能音楽とも言われる。
(調性)という形で
Melodyにかなりソフトな制約を与えているだけなのです。

Chord NameからAdlibに至るプロセスを以下に示します。

図による解説[2]
④ 機能和声により楽曲分析 
⑤ (1)Melody Playerの場合、ScaleからTonalityと旋律法により具体的Melodyを引き出す
⑤ (2)Harmony Playerの場合、ScaleからTonalityと和声法により具体的Soundを構成

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