Theory
ジャズ理論
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= 旋律法(Mode) =

さて、ScaleとMelodyの関係について、"Mode"の話から始めましょう!
ここではまず全く和声の存在を仮定しないで話を進めます。

一般にキーがCMajorの場合 Scale【9】
【9】 Scale(音階)

主音(Tonic)から使用すべき音を高さの順に階段状に並べたもの。元々、尺度、目盛りという意味で具体的Melody との対応はたいしてないと言ってよい。
は下記の図のように、

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■ 階名(Degree Name) 【10】

【10】 階名(Degree Name)
音階の何番目かを表す名。1・2・3又はI、Ⅱ、Ⅲなどの数字で表すのが普通だが歌唱用にはドレミ(Tonic Solfa)、機能説明には機能的階名を用いる。
メロディは階名を用いて表さなければその本質を理解することはできないが、
しかし音名を使用しなければそもそも演奏することすらできない)。
→音名(Letter Name):音の固有名詞とも言うべき名で、イロハ、ABCなど文字で表すのでLetter Nameという。日本ではイロハが時代遅れになり音名にもドレミを使うようになったので
階名←→移動ド
音名←→固定ド
などといわれ、混乱のもとになりやすい。

と表示しますが、これは和声学における表示法です。
これをMode(旋法)として表示すると、次のようになります。

■C Ionian Mode 【11】

【11】 古くはギリシャ時代にさかのぼり、中世になり、カトリック教会の教会旋法として成立したもののひとつ。ここで表示しているIonian Mode は現在のCmajor をモードで表示したもので実際の教会音楽とは違う。

example5

矢印がMelodyの動きを表し、

  • a) 最終的に終止する音はTonal Center【12】
    【12】 Tonal Center(終止音)

    最終的に終止する音、中心音、軸音、核音とも言われる。 機能的階名は和声学と旋法、英語と日本語で共通であったりなかったりして混乱しやすいので注意。
  • b) Dominant、MediantでMelodyは一時的に止まることができる【13】
    【13】 倍音列よりドミソの周波数比は4:5:6。特にドとソは2:3で最も協和し、これがDominant に独特の役目を与える。

  • c) それ以外の音は原則として弱拍に置かれ、通過するだけで止まる事はできない
    (PassingNote・経過音)
  • d) Melodyの動きはDominantによって区切られ、下側の Tetrachord 、上側のPenta chord の二つに分かれる【14】
    【14】 コードとは元々弦の意味で、転じて和音の意となった。ここでは音列のことを指す、Tetra は数字の4、Penta は5の意。

DominantはTonal Center に対し、2:3と最も単純な周波数比で特徴的な動きをMelodyに与える。それは、

  • イ) MelodyをDominantに引きつけ止める
  • ロ) MelodyをDominantで反射させる
  • ハ) MelodyをDominantから直接Tonal Center へ跳躍させる
となり、中でも(ハ)の跳躍は本来進行しにくい跳躍音( LeapingNote)【15】
【15】 和声学で(ゆっくりした声部で)音の進行のしやすさをVoice Leading といい、

・半音 下行
    上行
・全音 下行
    上行

に次いでドミナントモーションがスムーズだとされる。ただし、この議論には非常に速く動く場合の効果については考慮されていない。
のうち最も強い進行で、特にDominantMotion【16】
【16】 これを拡大解釈して、コードのルート(根音)がドミナントモーションするコード進行を指す場合もあるので注意。
と呼ばれます。

このようなDominantの働きはMelodyが動いている最中にTonal Center の存在を予言することとなり、そのModeを特徴づける【17】
【17】 Tonal Center 自体が確定するのは、たいていメロディの動きが終わってしまってからである。
重要な機能となります。
 もちろん上記(イ)(ロ)(ハ)は確率的に起こるので、法則ではありません。
また、 速いMelody【18】
【18】 メロディの速さは実際のメロディのスタイルと深い関係がある。充分速いテンポではメロディはモードに従うが、非常にゆっくりしたテンポではメロディは和声理論で説明されることになる。 また前述した確率も速さに応じて変化する。
では単にDominantを通過してしまうこともありますが、
その場合はさらにその上下のPentaChord やTetra Chord に突入したと考えられます。
しかし、それでもその頻度はそれほど高くはなく、ある種、心理的なバリアーがDominantにはあると考えるべきでしょう。

example5

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